2021.06.09
前回のコラムでご紹介しましたが、がん患者さんとご家族には無料相談できるところが多く設置されています。
でも、無料相談してみたけれどモヤモヤしている
情報が多すぎてちょっと混乱している
具合が悪くて相談に出向くのが最近難しい
無料相談では解決しきれないお悩みがとても多いと感じていた古山さん。
お悩みにお応えできる方法の一つとして「オンラインがん相談」を開始することにしました。
今回のコラムでは、古山さんのがん相談ではどんなことができるのかを取り上げてみたいと思います。
このような方に向けて書いています
がん専門相談員のオンラインがん相談はどんなことができるのでしょうか?
目次
ただ単なる情報提供や問題解決的な対応ではなく
なぜ不安なのか、なぜ気がかりなのかをじっくりお聴きしています。
いつも患者さんの語りを大切にご相談をお受けしてきました。
特に、無料相談を利用したけれどモヤモヤが晴れない
情報がありすぎて分からなくなってしまった…という時は
ぜひ一度ご相談いただきたいと思っています。
苦痛にも色々な種類があります。
以下の4つを合わせて「全人的苦痛」と言います。
1、身体的苦痛
2、社会的苦痛
3、心理的苦痛
4、スピリチュアルペイン
(亀田メディカルセンター、ホームページより)
http://www.kameda.com/patient/topic/palliativecare/04/index.html 一部改変(古山)
「相談」に来てくださいと言うと何を相談して良いかがわからない、と言う方も多く、
苦しい気持ちを聴いて欲しい方も多くいらっしゃいます。
苦しい気持ちにも身体的、社会的、心理的、スピリチュアルペインと、様々な苦痛があります。
これら全てに看護師のがん相談専門員だからこそお応えできることもあるかと思います。
一人で乗り越えるには、とても苦しい様々な痛み。
多方面からサポートする仕事をしています。
スピリチュルペインって「占いの世界?」みたいですね。
そうですね。スピリチュアルってそんな風に使われることもありますね。
心や魂を表す時に使われる言葉ですが、がん治療のスピリチュアルケアは
「病気の状態や治療の現状」、患者さんの「想い、願い、価値観」とのずれが
大きくなればなるほど生じる苦しみのことです。
治りたいのになかなか良くならないとかですか?
そうです!辛いですよね。
あとは仕事がしたいのに薬の副作用で思うようにできないことも。
このような現状に対して、
「生きている意味が分からない」
「誰にもわかってもらえない、独りぼっちだ」
「虚しい・・」
「もう終わりにしてしまいたい」
といった体験をすることがあります。
これがスピリチュアルペインです。
色々と相談するところはありますけど…
そういう相談、あまりできていないかもしれません。
そうですね。相談員の方も、専門でないと、なかなか受けられないご相談です。
スピリチュルケアは、スピリチュルペインを和らげること。
ケアを学ぶため、私は大学院で村田久行先生に師事しました。
私の専門とする分野です。
もしご利用の相談センターなどに話せる環境がない場合
ぜひお話をお伺いしたいと思っています。
京都ノートルダム女子大学名誉教授
NPO法人対人援助・スピリチュルケア研究所理事
精神科や心療内科の受診を勧められても
なかなか一歩が踏み出せないことありますよね。
今まで、がん専門相談員として、様々な時期の相談に応じてきました。
告知された後、治療の選択、化学療法などの治療中、
再発の時、治療法がないといわれた時、緩和ケアにと言われた時、療養の場を選択する時、
意思決定を迫られた時など…
辛い時、早めのご相談で、対処できることも多いです。
話しやすい窓口、適切なケアができる相談員が必要だと思っています。
オンラインで気軽に、早く相談してもらえればと思っています。
スピリチュアルケアでは「反復とちょっと待つ」という聴き方をすることが多く
「想い、願い、価値観」に意識を向けてご相談をお受けします。
患者さんは、がんと告知されてから、決定しなくてはならないことの連続。
どんなに苦しくても患者さんご本人が決める必要があります。
そんな時、単純な情報提供・問題解決の提案などではモヤモヤが晴れることがありませんね。
決められない気持ちをお聴きしながら
何が最善かを一緒に考えてゆくのがスピリチュアルケアです。
スピリチュアルケアを通して、
「わかってもらえた!」「安心した」「気持ちが軽くなった」と苦しみが和らぎ、
元気がでて、考えが整い、自分の力で考えたり、判断したりできるようになる患者さんを沢山見てきました。
オンラインで、患者さん、ご家族と一緒に考え、サポートできればと思っています。
背景、状況は千差万別です。
相談内容は「氷山の一角」なのだなと実感しています。
例えば「〇〇について知りたい」と相談にいらっしゃった時
なぜ、その情報が欲しいのかなど、丁寧にお話しをお伺いして初めてお応えできることばかりです。
同じご質問でも実際には、単純に情報が欲しいということではないのですよね。
話を聴いて欲しい、自分では決められない、など様々な想いがあります。
がん相談でモヤモヤが晴れない時こそ、スピリチュアルケアが役に立つのだと思います。
Q1.相談内容がないといけないの?
A:相談内容がはっきりしていなくても大丈夫です。
モヤモヤしているとか不安とか、そのスッキリしないお気持ちがある場合
お話をお伺いする中で、何が気になるのか、何を相談したいのかを一緒に考えていきます。
Q2.話を聴いて欲しいだけでも良いの?
A:今思っていること、感じていることをお話しいただいて大丈夫です。
誰かと話したい、聴いて欲しい、そんな時はどうぞご利用下さい。
Q3.ソーシャルワーカーさんが担当しています。
看護師の古山さんに相談するとどんな良いことがあるんですか?
A:看護師とソーシャルワーカーには、それぞれ専門があります。
病気や治療に関することは看護師、
経済的なことや社会資源についてはソーシャルワーカーが専門分野。
(もちろん、主になるということで対応できないわけではありません。)
お身体、こころの状態が良くないという時、
主治医の先生に相談したけれど、モヤモヤしている時
一度お話をお聞かせいただくことで、お力になれることが沢山あると思います。
今から35年ほど前、20代前半に千葉県がんセンターで勤務している頃、
がんの痛みに効果がある医療用麻薬は、塩酸モルヒネしかありませんでした。
副作用が強く出る方には使える薬がなく、痛みに苦しむ患者さんを目の前に、自分の無力さを痛感した経験があります。
30代前半の骨肉腫の男性は、病状が良くならない苛立ち、がん疼痛、幼い子供と奥さんに何もできない無力感から、気持ちが沈み、どんどん元気がなくなっていく状況にありました。
40代の肺がんの男性は、抗がん剤治療の副作用に苛立ち、「何でアイスノンしかないんだ!」と氷枕の代わりに持って行ったアイスノンを投げつけられました。
40代の脳腫瘍の女性は、残していく息子たちへの想いを涙ながらに語られました。
生きることへの無意味、無価値、誰にもわかってもらえない孤独、虚無、愛する人との別れを余儀なくされる悲しみといった
スピリチュルペインを抱える患者さんが多くいらっしゃいました。
がん患者さんとご家族の苦しみをキュアとケアの両方で和らげたい!
その時の経験が、私の看護師人生を決定づけました。
その後「緩和ケア」が、がん医療に必須となり、緩和ケアチームが次々と立ち上がっていきました。
「大学病院にも緩和ケアチームを」をという志を共にする仲間と、緩和ケアチームを立ち上げました。
がん性疼痛看護認定看護師の資格も取得し、長らく緩和ケアチームの看護師として活動してきました。
がん患者さんとご家族に寄り添い、告知の問題、人工呼吸器装着の是非、その他の倫理的問題にも看護師の立場から関わり、今に至ります。
がん専門相談員として、多くの相談を受けて分かったことがあります。
治療法も、療養の場の選択も、どうするのが一番良いのか、
患者さんとご家族は、しっかりと判断できる力を持っています。
答えは患者さんやご家族の中にあるのです。
しかし、「自分の死」を強く意識させられるがんという病気。
ある日突然告知され、何をどう判断し、これからどうしていけばいいのか…
今までの対処方法では太刀打ちできない状況に陥ってしまうために、
判断したり、決定することが難しくなってしまうこともあるでしょう。
告知された時から、治療期、再発期、終末期に至るまで、
がん患者さんとご家族が様々なことを体験される姿を見てきました。
スピリチュアルペインを含めた全人的苦痛、情報不足から起きる不安、医療者との関係の悩み、
療養の場の選択、家族関係の悩み、経済的な問題、就労問題等、様々なお悩みについて一緒に考えてきました。
この経験を生かし、より身近なオンライン相談で、がん患者さんとご家族に寄り添い、お困りごとのお役に立ちたいと思っています。
「がんと告知されて入院したが、これから先どうなるのか不安で夜も眠れなかった。
古山さんに話を聴いてもらって、気持ちが楽になった。頭が整理された。
がんで入院している患者は眠れない人が多いです。
眠れない夜は、古山さんに話を聴いてもらうと良いと思う」
「古山さんと話をすると、元気が出ます。患者の気持ちを十分聞いてもらえて、話しやすい。」
「古山さんは、心の支えです。色々な症状への対処方法も教えてもらえるし、
相談する前は色々と不安でしたが、今は安心して日常生活が送れます」
「いつもお世話になっています。
治療の選択で迷っている患者さんや療養の場の選択で困っている患者さんには、
古山さんを紹介しています。診療時間では説明できないこともサポートしてもらっています」
「診療時間内で説明しきれないセカンドオピニオンのことや、
転院、在宅療養の導入などで、古山さんにお世話になっています。
いつもご対応いただきありがとうございます」
「患者さんとご家族によっては、説明の場に同席をお願いしています。
説明後のフォローをお願いできるので助かっています」
無料相談ではなかなか行き届いていない、がん看護の専門の対応が
多くの患者さんに対してできればと思い、セラピラシスで相談窓口を開設することにしました。
その場所に出向かなくて良く、全国、全世界どこからでも、匿名でも相談できます。
患者さんやご家族にとって、お困りごとのお役に立てるのではないかと思います。
また、電話相談よりも、お顔を見ながらお話ができる「オンラインカウンセリング」なら、より安心してお話しいただけることもあるかと思います。
(もちろんビデオなしで音声のみでのご相談も可能です。)
他で相談しても決められないことがある時
モヤモヤが晴れない時
体調が悪く家から出られない時
ぜひご相談ください。
お話しが苦手、文章の方が伝えやすい、時間が合わないなどの場合は、メール相談でもご相談いただけます。
誰かと話したいと思った時に、オンラインでお話ししてみませんか。
「セラピラシス」では、がん治療に不安、混乱、お悩みの患者さん、ご家族の支援をしています。
現在、特別枠でのご案内となっております。
・セカンドオピニオン予約
・介護保険の申請
・診療情報提供書受け取り
・通院中の病院の問い合わせ
各種代行も可能です。
体調が悪くて自分ではできない
せっかく窓口に言ったのにまだ申請できないと言われた
家族も仕事で忙しくて頼めない
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