2020.09.12
こんにちは。カウンセラーの上田あきなです。
HSPという単語を耳にされたことはありますか?
ハイリー・センシティブ・パーソンの略で、
他の人よりも周囲の刺激に敏感で、影響を強く受けやすい人の総称です。
最近では書籍でも取り上げられるようになって少しずつ単語が浸透しています。
では、HSPとはどんな人なのでしょうか?
【定義】
Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)
“他人よりも繊細な人”という意味です。
アメリカの心理学者、エレイン・アーロン(Elaine Aron)博士ご夫婦が提唱された概念です。
アーロン博士自身もHSPだと公表しており、「生きづらさ」を感じられていたそうです。
アーロン博士は、その繊細さに関して自身の特徴として理解を深め、
「弱み」ではなく、「強み」となるようになってほしい
という気持ちを込めてこの本を書かれたとおっしゃっています。
日本語訳も出版されています。
全米ベストセラー『ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ。』
(原題:The Highly Sensitive Person: How to Thrive When the World Overwhelms You)
HSPの特徴としては以下のようなものがあります。
強い光や大きな音にひどく動揺する
外に出ると、車のクラクション、人混みの雑音などに圧倒されてしまう。
人の気持ちに感情移入しすぎてしまう
映画や小説などの影響を受けすぎて落ち込む。
相手の発言に傷ついてしまい、しばらくその痛みが抜けない
友達に、「なんでそんなこともわからないの?」と言われて嫌な気持ちが3日間つづく。
人といると気疲れする
この言い回しをしたら相手は気を悪くするだろうか、
メールの返信がこないのは、
この文章が誤解を招くような書き方だっただろうかと、
他の人は気にしないようなところまで気を揉んでしまう。
1人で回復する時間が必要
頑張って人と交流したあとは、部屋にこもって、充電する期間が必要。
<セルフチェックしたい方はこちらからどうぞ>
アーロン博士のホームページが翻訳されたものです。
この質問に全て当てはまらなくても、もしかしたらHSPに近い性質を持っているかもしれません。
HSPは「病気」ではなく、個性の一つである「気質」です。
その推定人口はなんと5人に1人と言われています。
HSPの男女比は、50:50と言われています。
自分がHSPとわかるとバーンアウト(燃え尽き症候群)になることもあるそうです。
アメリカではHSPのカウンセリングが行なわれており、
アーロン博士の研究から、
HSPのカウンセリングは有効であると言うことが示されています。
次回は、HSPの方ができる対策および、適職に関してお話ししたいと思います。
ご自身の特性を知ることは、生きやすい人生を歩み始める第一歩です。
ずっと感じていた違和感や生きづらさ、
うまくいかなさがどのような仕組みからきているか、
一緒に答えを探すお手伝いをします。